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Case study導入事例

食品衛生管理システムの導入で管理栄養士の労務負担・精神的負担を軽減!

特別養護老人ホーム 梅津富士園

〒615-0924 京都府京都市右京区梅津尻溝町28番地

定員
長期入所50名、ショートステイ4名
総職員数
49名(2025年4月時点)
厨房職員数
7名(管理栄養士2名、調理員5名、1日5名従事)
施設ホームページ
https://fujien.jp

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導入製品|ManGo 食品衛生管理システム

導入製品|ManGo 感染管理システム

課題
紙による帳票の記録・管理の手間、記録漏れの発生
自治体の運営指導(監査)準備、対応時の負担
厨房でのデジタル化による業務効率化の必要性
効果
記録業務の簡略化・時短が叶い、厨房全体の業務削減が実現
ヒューマンエラーのリスク低減で記録の信頼性向上
管理栄養士の利用者とのコミュニケーション時間の確保

システム導入で現場を楽に。
生まれた時間をさらに栄養バランスを考慮した美味しい食事の提供につなげたい。

施設概要をお聞かせください。
梅津富士園は特別養護老人ホームと保育園の複合施設です。1969年に保育園事業を開始し、1993年に京都市の依頼で特別養護老人ホームを開設しました。地域に開かれた施設として、子どもからお年寄りまで共に生活する環境を提供しています。利用者の食事は直営厨房で職員が手作りし、地産地消にこだわった京都府産の新鮮な農作物を使用しています。この取り組みは「たんとおあがり 京都府産」として府の認定を受け、利用者に好評です。また、IoTや介護ロボットの導入に積極的で、業務効率化と職員の労務負担軽減にも力を入れています。物理的な負担だけでなく職員の精神的負担まで考え、その細やかな配慮が施設全体の満足度や信頼度向上につながっています。

帳票の記録漏れ発生で、完全な記録管理に課題。業務量だけでなく精神的な負担も。

ManGoの導入を検討された背景を教えてください。
HACCPが義務化されてから本格的に食品衛生管理を行っていますが、厨房内は元々アナログで、紙の帳票に全て手書きで記入していました。調理員は調理の度、厨房内に設置された帳票に情報を書き込みに行く必要があり、その後は管理栄養士が事務所でファイリングする手間がありました。記録漏れも発生しており、完全な記録管理ができておらず、業務量的にも精神的にも負担がかかっていました。
また、京都市の運営指導は3年に1度あり、厨房の記録も監査を受けます。監査前は紙の記録を3年分遡って確認したり、倉庫から取り出す労力もかかっていたりしました。 その他、帳票の保管期間が介護保険法では2年とされており、帳票を保管するスペースも必要でした。
そこで、業務の効率化を進めている施設の介護現場のように、厨房現場も食品衛生管理のデジタル化を検討し始めました。
ManGoを導入するにあたり何か不安はありましたか?
施設長としては日常業務の中で新たな技術に適応することへの懸念がありました。ManGoは初めて触れるデジタルツールでしたので、管理栄養士も現場の調理員も受け入れられるか心配でした。管理栄養士としてはデモ当初、操作手順への戸惑いや紙で行っていたオペレーションをManGoに置き換えることができるか不安がありましたが、触ってみると直観的な操作性で問題なく使用できると実感し不安が解消されました。また、サラヤの担当者による詳細なヒアリングと丁寧な説明で紙からデジタルへスムーズに移行できることがわかりました。

デモ段階で作業時間短縮、高い費用対効果を実感!
経営層は、改めて厨房業務の負担を把握し、各業務効率化の必要性を理解。

ManGo導入の決め手は何でしたか?
管理栄養士としてはデモ段階で業務負担の軽減を実感できたことが決め手となりました。特に、温度管理と帳票作成の効率化で作業時間短縮につながることが明確にわかり、高い費用対効果が見込まれると判断しました。
施設長としてはこの機会に改めて厨房業務の負担を把握し、調理記録を残す必要性を理解することができました。食品衛生管理を自動化することが現場の記録作業を楽にし、人手不足でも業務効率化を図ることで、美味しい食事作りに集中できると実感することができたため、導入を決意しました。

温度記録と個人衛生記録をタブレット1台で管理!
お知らせ機能により、課題であった入力漏れを回避。

ManGo導入後、調理現場でどのように運用されていますか?
主に個人衛生記録や衛生管理記録の機能を利用しています。また、温度記録は冷蔵・冷凍庫の観察が24時間自動化されているので助かっています。
以前は温度記録と個人衛生記録を別々の用紙で行っていましたが、ManGo導入後はiPad1台でできるようになったので利便性が向上しました。個人衛生記録は調理員ひとりひとりがタップして丸を付けるだけの簡単な操作で手軽になりました。
また、食品温度の入力が漏れそうになったことがありましたが、iPadを閉じる際に未入力を表示で知らせてくれたので、入力漏れを防げたことがあります。ManGoはデータがクラウドで記録されているため安心で、入力漏れを知らせてくれる点が非常に良いと感じました。
  • iPadに帳票入力
  • ワイヤレス温度計による冷機器自動温度測定
デジタル化に抵抗のある調理員にはどのように対応されましたか?
調理現場は高齢の職員が多く、iPadの使用に抵抗を示す方もいました。スマホは使えても、iPadには障壁があるようで、最初は体温の数字入力でさえ、「見るのもいや」「触りたくない」といった反応がありました。初めは管理栄養士が逐次付き添いながら、個人衛生記録のようなシンプルな機能から教え、少しずつ抵抗をなくし徐々に慣れるよう、根気よくサポートを続けました。使用するうちに負担軽減を実感し、次第に抵抗感がなくなり、「使いやすくなった」という感想に変わりました。始めの重い気持ちを克服すれば次のステップに進めるので、使い始めの丁寧なサポートがポイントになります。
  • 調理員による操作入力
  • iPadと連動させて中心温度を測定

従来の手作業をデジタル化することで業務削減が実現。
利用者とのコミュニケーションや栄養相談の時間を確保!

導入後の評価はいかがですか?
業務の効率化が確実に進み、精神的な負担軽減にもつながっているので、管理栄養士として満足度がとても高まっています。特に、“帳票入力”と“温度管理の自動化”により手作業だった記録業務が簡略化され、厨房全体で一日あたり約30分の業務削減が実現し日々の業務がスムーズになりました。
また、デジタル化によりファイリングの手間が省け、帳票の保管スペースも大幅に削減され運営指導前の確認作業もスムーズになりました。記録はクラウド上に確実に保存されるため、安心感も得られています。
もしManGoを導入していなかったら、管理栄養士の負担は増え続けていたと思います。手書きの帳票管理はヒューマンエラーのリスクが高いので、確認作業の負担も増大する一方になっていたと思います。
施設では利用者の栄養状態やリスクを考慮し、管理栄養士が現場に入り込んで利用者に寄り添う相談体制を目指しています。記録管理をManGoに任せることで管理栄養士が栄養状態の相談など利用者とのコミュニケーションの時間を確保できるようになりました。
さらに、精神的負担が軽減されることで働きやすい職場環境作りに寄与することも期待できます。デジタル化の推進には費用がかかりますが、効率化、業務改善、業務の質向上につながるため、食の安全や利用者満足度向上のために、他施設にも導入をお勧めします。
  • 食堂の様子

デジタル化を受け入れやすい、若年層の人材確保ツールとしての活用も期待。

今後の課題や目標をお聞かせください。
介護業界では管理栄養士や調理師の採用が年々難しくなっています。特に若年層の応募が少なく、経験者の確保も課題です。労働環境や給与面の魅力が薄く、シフト勤務や人手不足による負担増も応募が少ない理由の一つと考えます。若年層の不足は業界全体の将来的な問題につながる可能性があるため、若年層の育成や働きやすい環境づくりが重要です。
ManGoは業務を統一化し、人によるばらつきを無くせるため業務管理が容易になり、新入職員もスムーズに業務を進めることができます。また、若年層はデジタル化を受け入れやすく推進することもできるので、彼らが使いこなしていくことで、人材確保ツールとしての活用も期待できます。
今後も業務の効率化や人員不足の解消を目指し職員の負担軽減を図り、自動化技術の導入を進めたいと考えています。

導入製品|ManGo 食品衛生管理システム

導入製品|ManGo 感染管理システム

インタビューさせていただいた方々
左から、有本 亜矢 様(管理栄養士 現:事務長)、石田 昌男 様(施設長)、万木 桃花 様(管理栄養士)

掲載内容は、取材当時の内容です(取材日:2025年2月27日)

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